自動車流通における総合物流企業
サービスプロバイダーを目指す
~品質への原点回帰~
代表取締役社長

平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
ここに、当期業績ならびに今後のゼログループについてご報告いたします。
社長就任のご挨拶
株主の皆様方には、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
2024年7月1日をもちまして、前社長 北村竹朗の後任として代表取締役社長に就任いたしました。
今後も一層の努力を重ね、社業の発展に尽力してまいりますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
当社は、1961年に日産自動車株式会社の子会社・日産陸送株式会社として設立され、日本の自動車市場の成長と共に歩みを進め、2001年にマネジメント・バイアウト(MBO)により株式会社ゼロとして独立し、祖業である車両輸送だけでなく、自動車オークション会場における構内作業やドライバー人材を中心とする人材サービス事業など周辺ビジネスを拡大してきた結果、2021年度には念願のグループ売上高1,000億円を達成いたしました。
今年度から始まった中期経営計画は「品質への原点回帰」をテーマに掲げています。
私たちは、あらゆる「品質」を徹底的に磨き上げることで、すべてのステークホルダーの皆様の期待を超えるサービスを提供し、自動車流通業界において圧倒的なNo.1の総合物流企業およびサービスプロバイダーを目指してまいります。
2024年度(2025年6月期)業績概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、一部地域で弱めの動きも見られますが、全体的には緩やかに持ち直し、ないしは回復しております。
国内の自動車市場におきまして、新車販売台数合計は前連結会計年度(以下、前年同期という)比で104.1%(日本自動車工業会統計データ)と増加いたしました。
昨年の前半における一部完成車メーカーの不正問題によって停止していた車種の生産が再開し、受注残の解消が進んだ結果、国内の販売台数は全体として増加いたしました。
また、中古車登録・販売台数は、中古車輸出が引き続き旺盛であることから、前年同期比で100.3%と増加いたしました。
これらの市場環境を背景に、当社グループの業績は、売上収益1,478億43百万円(前年同期比105.0%)、営業利益102億28百万円(前年同期比164.4%)となりました。また、税引前利益は102億13百万円(前年同期比164.0%)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は71億79百万円(前年同期比173.0%)となりました。
配当について
2024年度における基本的1株当たり連結当期利益は423.91円となりましたため、当社の利益配分の方針に基づき、前期の年間配当金は139.90円(中間43.00円、期末96.90円)とさせていただきます。
2025年度(2026年6月期)の業績見通しについて
2025年度におきましては、車両輸送事業の輸送体制整備を継続することで、さらなる売上収益確保を目指していく一方、マレーシア向けの中古車輸出は現地の需要が一服することや不透明なトランプ関税の動向などを勘案し、売上収益としては若干の減収となると見込んでおります。営業利益においては、車両輸送事業のさらなる効率化を求めたオペレーション体制の再構築やゼログループをあげての粗利を意識した営業活動、徹底的なコスト削減を推進していくことにより、乗務員不足に対応するための給与制度・体系の改定や積極的なシステム投資に伴うコスト増、車両費・修繕費の上昇、さらに当連結会計年度における川崎複合物流センター火災の補償に伴う増益要因の剥落などが見込まれる中、当連結会計年度並みの利益を確保できるよう努めてまいります。
これらを加味した2026年6月期の業績見通しにつきましては、売上収益1,450億円、営業利益103億円、税引前利益103億円、親会社の所有者に帰属する当期利益72億円を見込んでおります。
また、配当予想につきましては配当性向を33%とし、年間配当金は140.30円(中間56.00円、期末84.30円)を計画しております。
株主の皆さまにおかれましては、今後ともご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2025年8月
株式会社ゼロ
代表取締役社長 髙橋 俊博